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「私」と飼育員は証言の中に明らかなウソを見つけました。さて、どの言葉でしょう?

“ ボウガンというものを知っているだろうか?
 ライフル銃のような土台に、横にした小型の弓をつけた武器だ。クロスボウとも呼ばれる。
 当然、充分な殺傷能力を持っており、取り扱いには慎重さと節度を要求される。人間に向けるなどもっての他だ。
 しかし世の中には、人にさえ向けなければいいと考える不埒な連中がいる。
 J動物園で起こった事件は、そんな人間が起こしたものだろう。動物園の動物たちが無差別に、ボウガンの矢を打ち込まれたのだ。
 「とんでもない話ですね」
 私の言葉に、飼育員は大きく頷いた。
「まったくです。抵抗も逃亡もできない動物たちを狙い撃つなんて、卑劣にもほどがある。
 大型の草食動物を割と遠距離から狙ってますね。ゾウ、キリン、サイ、カバ……。
 今、園内にいたお客様の証言を集めています」
 「私も立ち会いましょう」

証言者A「黒ジャンバーの怪しい男がいました。顔は見てません。ノートパソコンぐらいのバッグを抱えて、きょろきょろとしてました。その男は猿の檻のところを曲がって、カバのところへ行くのを見ました」

証言者B「キリンの悲鳴を聞いて、そっちに走って行ったんです。そしたら、大きな荷物を持ったサングラスの男がいて、サイの方へ逃げました。あとで見たら、キリンが撃たれていたんですね」

証言者C「な〜んか、キョドってたよねぇ。眼鏡で、白いダウンジャケットってヤツ〜? 着てたよ。ゾウのところから1回トラの方に行って、それから戻ってきて……え〜と、あっちは羊のところかな?」

 「誰が怪しいと思いますか、探偵さん?」
 「明らかなウソをついている証言者を問い詰めた方がいいんじゃないですか?」
 私の言葉に飼育員は頷いた。
「あ、やっぱりそう思います?」”

↑「私」と飼育員は証言の中に明らかなウソを見つけました。さて、どの言葉でしょう?
ヒント1を見る▼
動物の中には発生器官が無く、声を出せないものがいます
これでもまだわからないですか・・・?
答えと解説を見る▼
キリンの悲鳴を聞いて

解説

キリンには発声器官がなく、そのため悲鳴は上げられません。
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