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「俺」はワインの専門家としてあり得ない無知を晒しました。それはどこでしょうか?

“ 「ここ、雑誌で評判なんですよ。僕、一度来てみたかったんです」
「荒井君がワイン好きだとは知りませんでした」
 男がふたり、店に入って来た。俺は慌てた。まずい。ここはなんとか、やり過ごさねば。
 俺はマスターの振りをして、客を出迎える。
 「いらっしゃいませ。なんにしましょうか?」
 「えーとね。マスターのお勧めをひとつ。赤ワインがいいな。あとそれに合うチーズをおつまみに」
 若い男は連れに言う。
 「こういうところは、素直に専門職のマスターに従うのがいいんですよ。探偵さんとつき合って、つくづく思いましたね。やっぱり知識のあるひとの意見は素直に聞くべきだと」
 こいつ、探偵なのか。まずい……。
「しかし、麓でのあの警戒線、すごかったですねえ」
「脱獄犯がこの山に逃げ込んだらしいですからね」
 俺の事を言っている。い、いや、大丈夫だ。怪しまれるようなことをしなければいいんだ……。
 俺は、ワインセラーに降りて、一番最初に目についた赤ワインを手にし、カゴに入れて店に戻った。
「こちらなどいかがでしょうか。ブルゴーニュ地方のワインでございます」
 俺はワインオープナーでフタを開け、ワイングラスに注いだ。
「わぁ、いい香りですねえ」
「は、はい、このワインはブルゴーニュでも指折りの豊かな土壌からとれたブドウで作られた名品でございます」
「おいしいですねえ。甘くて飲み易いですねえ」
「私にもいただけますか、そのワイン」
「はい、どうぞ」
 落ち着け。落ち着け。俺はなにも怪しいことはしていない……ハズ。
「ところでひとつ質問があるのですが」
「はい、なんでしょう?」
「本物のマスターはどこにいるんですか、脱獄囚さん?」”

↑「俺」はワインの専門家としてあり得ない無知を晒しました。それはどこでしょうか?
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美味しいブドウ栽培の条件をご存知ですか?
これでもまだわからないですか・・・?
答えと解説を見る▼
豊かな土壌からとれたブドウ

解説

豊かな土壌ではよいブドウは採れません。栄養分の少ない、やせて水はけの良い土壌がブドウ栽培に適しています。
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