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「私」はなぜNTT担当が怪しいと睨んだのでしょうか?

“ 「わっ、私じゃありません! 私が、社長を殺すなんて……そんなことありません!」
 旅館のロビーで、社長秘書・大杉美加がみんなに詰め寄られていた。美加は泣きそうな声で反論する。
「シラを切るんじゃないぞ」
「ちゃんとネットに、おまえが犯人だという証拠が残っているんだ」
 IT関連会社の慰安旅行の最中、社長が殺された。現場検証の間、集められた部屋で社員同士が揉めていた。
 私は休暇でここに来ていたので、なるべくなら面倒ごとに関わりたくなくて、黙って聞いていたのだが、さすがに話が穏やかでなくなってきてる。
「ネットに?」
「見てみろ、社長の最後の書き込み」
 社長のSNSの書き込みが画面に表示された。
 そこには『ミカカ』とだけ書き込まれていた。
「私は美加よ。ミカカじゃない」
「これはダイイングメッセージだ。正確に変換出来るわけがない。最後の一文字を2回打ってしまっただけだろ」
「私じゃない! 私はやってない!」
 私は少し気になって、そっと現場検証の場に行ってみる。そして警察官に自分の身分を明かし、証拠品のパソコンを見せてもらった。
 やはり『ひらがな』キーに血が付いている。
 私は戻って、揉めている社員たちの話に割って入った。
 「まぁ、待ってくださいよ、みなさん。社長はキーボードを見なくてもキーを打てたのでしょう?」
「社長は古いプログラマーですからね、できますよ」
「それでは、この中に通信社担当の方はいませんか?」
「……私がNTT担当者ですが、それがなにか……?」
 一人の男性が手をあげた。
「この書き込みの時間帯のあなたのアリバイを聞かせてください。話はそれからにしましょう」”

↑「私」はなぜNTT担当が怪しいと睨んだのでしょうか?
ヒント1を見る▼
パソコンのキーボードで「NTT」、とあるキーを入力すると今回のダイイングメッセージになります
これでもまだわからないですか・・・?
答えと解説を見る▼
『ひらがな』キーに血が付いている

解説

"コンピュータのキーボードを、ひらがなキーがONになった状態でNTTと押してみてください。「ミカカ」と入力されます。
 社長は死に間際、NTTと打ったつもりだったのですが、ひらがなキーも触ってしまったためにミカカと入力されてしまったのです。"
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