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密室は犯人が狙ったものではなく、偶然にできたものでした。犯人があることを知らなかったからです。犯人が知らなかったことを指摘してください。

“ 証券会社の財前課長が、会議室で殺された。ナイフで腎臓をひと突きだった。死亡推定時刻は午後2時。
 問題は、会議室に課長以外が出入りした形跡が無いことだった。

須藤正紀の証言
「お昼過ぎに裏の駐車場で、テニスをしてました。で、小林が打った球が大きく外れて、建物の会議室裏口の扉のところに引っかかったんです。開閉器のところ。
 俺と小林で取ろうとしたんですが、どうしても取れなくて。そのうち休み時間終了のチャイムは鳴るし。仕方なく終業後取ることにしたんです」

小林傑の証言
「須藤の言うとおり、俺たちはお昼休みにテニスしてました。午後2時頃ですか? 建物の中で仕事をしていましたが、誰かアリバイを証言してくれるかと言われても……。
 会議室裏口が開かない件は主任にだけは報告しましたが……」

青山ゆかりの証言
「1時から3時の間、確かに私ひとりで受付をしていました。課長は1時ちょっと過ぎに会議室に入っていきました。他には誰も入ってません。犯人は裏口から出入りしたんじゃないですか?」

「と言うことは、会議室は密室だったのか……?」
「警部。会議室裏口から少し離れたところに、不審な足跡が発見されたそうです。足跡はまっすぐ駐車場の脇にいって消えているそうです」
 荒井刑事の報告。
「ふうむ。まるで、犯人が密室の扉をすり抜けて車で逃亡したみたいだな」
 遠藤警部の言葉に、私はピンときた。
「なるほど。足跡は犯人の偽装工作です。でもおかげで、犯人か、犯人を庇っている人がわかりましたよ」”

↑密室は犯人が狙ったものではなく、偶然にできたものでした。犯人があることを知らなかったからです。犯人が知らなかったことを指摘してください。
ヒント1を見る▼
足跡を偽装した後に犯人が思わず口にした言葉、何でしょうか
これでもまだわからないですか・・・?
答えと解説を見る▼
会議室裏口が開かない

解説

犯人は裏口から逃げたと思わせたかったのです。ですが足跡の偽装工作をした者は、裏口の扉が開かなかったことを知らなかったので密室が出来ました。
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