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なぜ「私」は証言に疑問を抱いたのでしょう?

“落雷による停電に乗じた窃盗被害に遭ったのは、ガーデニングが趣味の一家の屋敷だった。

「あの日家にいたのは私だけよ、夫は仕事からまだ帰っていなくて」
「なにか物音などは聞かなかったですか?」
「庭の水車の音が結構大きくて…ごめんなさい、なにも聞いていないんです」
「水車?」
私たちの不思議そうな顔を見た奥さんが、自慢の庭を案内してくれることになった。
庭には人工の川があり、大きな水車が回っていた。

「ガーデニングが趣味とは聞いていましたが、これはすごいですね…」
「ガーデニングはもともと夫の趣味なんです」
「夫は凝り性で…これでも、まだ全然完成していないんだそうよ」
「本当はもっと流れの速い川を作りたいらしいの」
「でもその川はほとんど流れがないのよね。これが限界なのよ」
「夫は一生懸命お金を溜めていて」
「理想の庭に近付けるための費用だったみたいなのに…」
盗まれた金庫のことを思いだして、奥さんが溜息をつく。

「ご安心ください、必ず取り返しますから」
荒井刑事が奥さんを励ます。
しかし、私は庭を見たことによって奥さんの証言に疑問を抱いた。”

↑なぜ「私」は証言に疑問を抱いたのでしょう?
ヒント1を見る▼
水車は普通流れのある場所に作りますが…。
これでもまだわからないですか・・・?
答えと解説を見る▼
流れがない

解説

水は普通流れに沿って回りますが、この家の水車はほとんど流れのないところで回っています。つまり、この水車は電動。電動なら停電のあいだ水車は動かないはずなので、証言が正しくないと分かります。
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