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なぜ「私」は女性の事情が分かったのでしょう?

“真夜中、私は事件現場からの帰り道に車を走らせていた。
すると、夜道を女性がひとりで歩いているのを見かけた。
「こんな時間に…」
私は車の速度を落として、窓を開けて女性に声を掛けた。

「どうしました、なにかあったんですか?」
「あ…いえ」
女性が足を止めたので、車も停める。
「ちょっと外の空気が吸いたくなって、出てきただけなんです」
「でも、道に迷ってしまったみたい」
「よかったら、お送りしましょうか」
「ナビもありますから、住所が分かれば家のそばまで行けますよ」
「まあ…じゃあ、お言葉に甘えます」
そう言って女性は助手席に乗り込んだ。
女性に住所を教えてもらってナビに登録し、車を発進させる。

しばらく他愛もない話をしながら走っていると、真っ暗な中、向かいから走ってくる車のヘッドライトが見えた。
すると、女性はさっと顔色を変えた。
「どうしよう、夫の車だわ…!」
「ね、引き返して! 逃げないと、私殺されてしまう…!」
「…あなた、外の空気が吸いたくなったなんて嘘ですね?」
「旦那さんとなにかあって家を飛び出してきたとか、そういう事情ではないですか?」”

↑なぜ「私」は女性の事情が分かったのでしょう?
ヒント1を見る▼
暗い中、正面からやってくる車の運転手が分かるでしょうか?
これでもまだわからないですか・・・?
答えと解説を見る▼
夫の車

解説

周囲は真っ暗だったのに、ヘッドライトを見ただけで夫の車だと分かるはずがありませんよね。疑心暗鬼になっている女性はヘッドライトだけで「夫の車だ」と思ってしまったのです。
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