犯人はクレーン車を使いこのトリックを完成させました。さて、クレーン車で持ち上げたものはなんでしょう?

“ビルの屋上、貯水槽の上の死体が死後1週間程度で発見されたのは、全くの偶然だった。もしイタズラ好きの小学生がビルの屋上に登らなかったら、年末の屋上掃除の時まで見つからなかっただろう。
死体は腐乱しかけていたが、その死因が頭蓋骨骨折と首の骨の骨折によるものだということはハッキリとわかった。死体の所見だけ見れば、墜落死した死体にしか見えなかった。

「だが、どこから落ちたんだ?」
遠藤警部は唸った。
発見されたビルは昨日竣工されたばかりで、高さ40メートル程度だが、このあたりで最も高く、ここより高い場所はこの辺になかった。
「あっちにもっと高いビルを建設中ですが……あそこからここまで飛んでくるのはムリでしょうしねえ」
かなり離れた工事中のビルで動くクレーン車を見ながら、荒井刑事は言った。今まさに、その屋上に鉄骨を持ち上げんとしているところだった。

「あのクレーン車の高さは40メートルぐらいですかねえ。このビルの高さくらいまでなら届くでしょうが……」
荒井刑事が首を捻った。
「少なくとも30メートルは落ちてます。このビルの30メートル上というと……」
大鳥鑑識官は空を見上げた。私たちもつられて上を観た。
合計70メートル。確かに高すぎて、高さ40メートルのクレーン車を使ってもムリだ。
「飛行機から……ですかねえ?」
だが、近くに軍基地があり、不審な一般機はこの近くを飛行していないことは間もなく明らかになった。

「どこか、他の所で殺されたという可能性は?」
「無いですねえ。死体の形にへこんでますから。ここの上から落ちてきたとしか思えないですよ」
と大鳥鑑識官。
「名探偵さん、どう思うかね? 不可能犯罪だとでも?」
「そうですねえ、やれば、できないことはないと思いますよ。ちょっとした方法でね」”

↑犯人はクレーン車を使いこのトリックを完成させました。さて、クレーン車で持ち上げたものはなんでしょう?
ヒント1を見る▼
犯行当時、死体が発見されたビルは建設中だったようです。
これでもまだわからないですか・・・?
答えと解説を見る▼
貯水槽

解説

被害者はビルの上から突き飛ばされ、下に置いてあった設置前の貯水槽の上に落ちました。そのあと犯人は、クレーン車を使って、現場である貯水槽ごと屋上に持ち上げたのです。
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