証言者のひとりが、ウソをついています。その言葉を指摘してください。

“「きゃああっ! 私のカバンが無いっ!!」
女性の声が月曜早朝のファーストフード店に響き渡り、店中の客がそちらを注目した。
私もちょうど薄くてまずいコーヒーに辟易していたところだったので、彼女に声をかけてみた。

「どうしました?」
「会社からのメールに気を取られてるうちに、ここに置いていた私のカバンが! 無くなっているんです!」
私は辺りを見回した。
店中の客と店員がこちらを注目している。

早朝で客が少ないせいもあって、客席の埋まり方はまばらだ。たぶん、客同士もお互いの行動には無関心だったろう。私がそうだったように。
つまり、店内のどの客でも彼女の隙をついて、彼女のカバンをそっと置き引きすることが可能だったわけだ。

私は彼女の両脇と後ろに座っていた客に聞いてみた。
「誰か、怪しい人が通った気配はありませんでしたか?」

・右隣の男
「さあ。知らんねえ。私は新聞の株式欄を見るのに忙しかったから。F鉄鋼株が100円でも下がれば、私は大損してしまうんだよ、キミィ」

・左隣の男
「そういえば、誰か後ろを通ったような気がするな。そいつが男か女かは見てないけど、さっき出ていった客じゃないのか?」

・後ろの席の女
「えっ? もぐもぐもぐ……わ、私、知りません……もぐもぐ……ごくん。急いで朝ご飯食べて、電車に乗らないと、遅刻してしまうんです!」

「そうですか。じゃあ、あなた……」
私は証言した人物のうちひとりを指さした。
「とりあえず、店員に立ち会ってもらってあなたのその大きなカバンの中身を調べさせてもらえませんかね? 下手なウソをついたんだから、それくらい仕方ないでしょう?」”

↑証言者のひとりが、ウソをついています。その言葉を指摘してください。
ヒント1を見る▼
右隣の男の証言に注目しましょう
これでもまだわからないですか・・・?
答えと解説を見る▼
新聞の株式欄を見るのに忙しかった

解説

月曜の新聞には株式欄はありません。前日の日曜日は株式市場が休みだからです。
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