外国人が、本物のユダヤ教徒ではないときがついたのは、彼のどんな行動によってでしょうか?

“テロの予告に、休日の街は戦々恐々としていた。もちろん、警察は厳重警戒態勢を敷き、交通要所や官庁街、繁華街などテロの標的になりそうな所を警備している。
もっともすべての警察官が緊張に張り詰めているわけではない。

「あ~、いい天気ですね~、探偵さん」
……それにしたって、荒井刑事の気の抜け方はどうかと思う。

「あ、あのひと、面白い帽子を被っていますね。中国人かな? 西洋人ぽい顔しているけど……」
お気楽な声で、荒井刑事が私に言った。
「あれはキッパーと言って、ユダヤ人の民族衣装ですよ。中国の中華帽じゃないですね」
「ユダヤ人ですか。初めて見ました」
その男は信号待ちのようで、本を読んでいる。
「かしこそーですねー。分厚い本を読んでますね」
「あれはユダヤ教の聖典です。キリスト教の聖書に当たるものですよ。中身は旧約聖書と同じだと聞きます……私も実物は見たことありませんが」
「へえ」

私たちが好奇の目で見ているのを知ってか知らずか、その外国人はページをめくっては、じっくりと読んでいる。ときどき指をぺろりと舐め、左から右へ指で文字をなぞりながら。
「凄い速さで読んでますね。速読かな?」
「いや、あれは単に読んだ振りをしているだけです」
「えっ?」
私の指摘に荒井刑事は驚いた。

「ちょっと職務質問をしてみてください。あのひとはユダヤ教徒ではありませんね、その振りをしているだけです。怪しいです」
「わ、わかりました」
果たして、その外人はテロリストの一味だった。しかし荒井刑事の職務質問のおかげで捕まえることができた。これによって荒井刑事の評判が署内で上がったのだが、それはまた別のお話。”

↑外国人が、本物のユダヤ教徒ではないときがついたのは、彼のどんな行動によってでしょうか?
ヒント1を見る▼
ユダヤ聖典はヘブライ語で書かれています。ヘブライ語の特徴について調べてみましょう
これでもまだわからないですか・・・?
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左から右へ指で文字をなぞりながら

解説

ユダヤ聖典はヘブライ語で書かれていますが、ヘブライ語は右から左に書かれる言語です。なので、男の指の動きも右から左にならねばなりません。
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