「私」はなにを不自然だと思ったのでしょうか? そのものの不自然な状態を指摘してください。

“私は頭脳派で、こうやってなにか自分でするのは苦手なのだが……。
辺りを見回しながら、私は部屋にそっと忍び込む。

そこは、ある企業の応接室だった。
その企業は暴力団まがいの経営をしており、色々な人たちを泣かせている。自殺に追い込まれた人もひとりやふたりではない。そして、そういう被害者が、私に助けを求めてきたのである。通常なら、そのような仕事は引き受けたりはしないのだが……。
私はその証拠を掴むためにその企業のオフィスに忍び込んだ。
証拠の書類はきっと裏帳簿などといっしょに隠してあるだろう。そう私は目星をつけた。
社長室、重役室を調べたが、隠し金庫がありそうなところはない。応接室だけが壁が厚かった。隠し金庫を作るならここしかないはずだ。

応接間は豪華な調度品が、少々やり過ぎなくらいに置かれていた。ひとつひとつは高級で品の良い調度品だが、それが無造作にたくさん置きすぎてて、センスが悪くなっている。
観葉植物も何種類も置かれていているが、手入れはされてないらしく、葉が壁に掛かった絵に触れんばかりに伸びている。反対側は、やたらと日当たりのいい窓だ。
ソファは少し押してみたところ、やたらと深く沈んだ。中になにか隠しているような手応えはない。
テーブルは品のいいガラス製だがソファとはちぐはぐなデザインだ。透明なので、ここになにかは隠せそうもない。

「ふむ……部屋の手入れは丁寧にするものですね」
私は部屋の中の不自然なものを動かしてみた。すると、その下に隠し金庫が現れた。予想通りだ。
怪しいと思ったんですよ。さて、目的の書類と、ついでだから裏帳簿ももらっていきますかね。”

↑「私」はなにを不自然だと思ったのでしょうか? そのものの不自然な状態を指摘してください。
ヒント1を見る▼
応接間に置かれているものをもう一度確認してみましょう
これでもまだわからないですか・・・?
答えと解説を見る▼
葉が壁に掛かった絵に触れんばかりに伸びている

解説

植物の葉は、通常、光のある方に向かって伸びます。壁に向かって伸びていると言うことは、頻繁に動かされている証拠です。
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