毒は左利きの遠坂氏だけに摂取できるようになっていました。さて、毒はどこにあったのでしょう? 

“「大丈夫だ、これだけたくさんで見張っていれば、犯人が遠坂氏に近づくチャンスなど……」
遠藤警部がそう言ったとき、楽屋の中からなにかが割れるような音と、女性の悲鳴が聞こえた。

「きゃあああ~~~っ! と、遠坂さん! しっかりしてください!
「しまった!」
私たちがテレビ局の楽屋の中に飛びこんだとき、遠坂氏は床に倒れていた。左側には割れたティーカップ、そして、それを取り囲む6人の男女。皆、遠坂氏との共演者だ。

「どうしたんだ?」
「わかりません、遠坂さんが紅茶を一口飲んだら、急に苦しみだして……!」
「毒だ、毒が入っていたんだ!」
「触らないで! これは事件の可能性があります! 動かないで、部屋のものを動かさないで!」
遠藤警部がその場を仕切る。私はそっと遠坂氏の右手の腕時計をずらして脈を診た。氏はすでに事切れていた。

「実は、遠坂氏の命を狙うという脅迫状が届いていたのです。それで、我々警察が極秘に警備に当たっていたのですが……」
「お、俺、紅茶飲んじゃったよ……死ぬ! 死んじまう!」
「落ち着いてください。ポットの紅茶には毒は入ってないと思います。ポットに毒が入っていたなら、遠坂氏だけを狙うことはムリですから」
私の声に、みんなは少し落ち着きを取り戻したようだった。

「誰がやったんだ?」
「わ、私じゃない! 私は毒を盛ったりしていない」
「あたしも、遠坂さんの紅茶には触ってもいないわ!」
「参考までに聞きますが、皆さん、利き腕はどちらですか?」
部屋にいた6人の出演者は、いぶかしげな顔をしながらも全員、右手を挙げた。
「やはりね。犯人はこれを利用したんだ。この部屋に遠坂さん以外は右利きの人を集めることが出来た人間が怪しい。部屋割りをした人物を探しましょう」”

↑毒は左利きの遠坂氏だけに摂取できるようになっていました。さて、毒はどこにあったのでしょう? 
ヒント1を見る▼
単純なトリックです。紅茶は何に入れて飲みますか?
これでもまだわからないですか・・・?
答えと解説を見る▼
ティーカップ

解説

ティーカップを左手で持ったときに唇に触れるティーカップの外縁部分に毒が塗ってあったのです。
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