“強盗の被害に遭ったと主張しているのは、高級住宅街に住む三瀬夫人だ。 捕まった強盗は、「空き巣に入るつもりが、住人がいたからびっくりしてすぐに逃げた」と主張している。 食い違う主張のどちらが正しいかを確かめる […]

“北海道で起こった難事件の解決に駆り出されていた私は、ようやく事件を解決し、東京へ帰ることになった。 ところが…運の悪いことに、飛行機にハイジャック犯が乗り合わせていた。 犯人の要求は、羽田空港ではなく那覇空 […]

“市街地で発砲事件を起こした犯人が、山の中の小屋に逃げ込んだ。 警察は犯人がその山小屋にいるとすぐに突き止めたが、犯人の銃の腕を警戒し、突然踏み込むことはしなかった。 「銃弾には限りがある。今は待とう」 そこ […]

“最近食べ歩きにはまっているという姪の保奈美に誘われ、私は喫茶店にやってきた。 雑誌を見て目的の店を決めようということらしい。 「食べたいものとかある？」 「いいや。胡散臭いお店じゃなければ、どこでもいいよ」 […]

“「やあ、戻ったよ。今回は本当に死ぬかと思った」 御堂筋はそう言って、私の隣に座った。 「乗っていたプロペラ機がひどい乱気流に巻き込まれてね…墜落するかと思った」 「それは大変だったな」 「ああ、大変だった。 […]

“山の中に停められていた車から、男性の死体が発見された。 練炭自殺を図ったのか、死因は一酸化炭素中毒。 死亡したのは数日前だ。 発見された時、カーラジオから一昔前に流行った洋楽が流れていた。 気に入りの音楽を […]

“「ドアを開けたらいきなり拳銃を突きつけられたんです！」 「もう怖くて怖くて…」 「おとなしく指示に従うと言うと、目かくしをされて腕を縛られ、車の外へ放り出されました」 誘拐犯に車を奪われたタクシー運転手はそ […]

“「やあ、君はいつもここにいるな」 御堂筋は私を見つけると、そう言って隣に座った。 「今回は簡単な事件だった。僕にしては珍しく、日本国内での仕事だったんだ」 「この話、聞くだろう？」 「ああ…どんな事件だった […]

“家に泥棒が入ったとの通報を受け、荒井刑事は現場に向かった。 ドアノブを引くと、その向こうに酷く荒らされた部屋が現れた。 「怖かったです…」 被害者は泥棒の足音を聞いて、とっさに押し入れの中に隠れたらしい。 […]

“三ツ星レストランで料理長を務める三郷氏が愛用していた包丁が、何者かに盗まれた。 三郷氏のレストランにたまたま食事に来ていた私はスタッフの慌てようから何か起こったことを察し、力になれればと声を掛けた。 「あの […]