「私」はなにを見て荻村の証言をウソだと思ったのでしょうか?

“降り続いた雪がやんで、朝日が眩しい。足元にはまだ融けていない雪が一面に積もっている。
「この新雪の上に足跡つけるのって、なんかドキドキしますよね。楽しみのような、やっちゃいけないことしているような」
荒井刑事に、遠藤警部は呆れたように言った。
「これから殺人の聞き込みにまわるんだ。気合いを入れて行けよ」
「はいはい」

「それで、荻村さんはその時間には、100キロ離れたR市の海岸にいたのですね?」
荒井刑事が荻村雅人に尋ねた。
「はい。初日の出を見に行っていました。帰ってきたのは今朝の10時ですよ。もう、眠くて眠くて……ファア……」
「詳しくルートを教えてもらえますか?」
「はい。行きはF市を通って、H海岸に沿って移動してR市へ。海風が強かったです。Y海岸のあたりで夜明けになりそうだったので、そこで車を止めて、道端で初日の出を拝みました。
帰りは混雑を避けてL市へ。ぐるっと大回りしてE市を経由。途中で雪も振ってきてしまって、スピードも出せなくなりましたし。
結局、家に帰ってきたのは、先ほど言ったとおり朝の10時くらいです。その頃は雪はもうやみかげんで、少ししか降ってなかったのですが、すでに一面の銀野原でしたよ」
車のボンネットの上にも雪がかなり積もっている。その雪の上についた鳥の小さな足跡が微笑ましい。

「怪しい人がいませんねえ。これは司法解剖の報告書待ちかなあ」
「なんで荻村さんを疑わないんですか?」
私の指摘に、荒井刑事は驚いたようだ。
「でも、あのひとにはちゃんとアリバイが……」
「あんなでたらめなアリバイを信じているんですか? どこ見てたんですか、荒井君?」”

↑「私」はなにを見て荻村の証言をウソだと思ったのでしょうか?
ヒント1を見る▼
車は往復で200キロも走りました。冬とはいえエンジンはかなり熱を帯びていそうです。
これでもまだわからないですか・・・?
答えと解説を見る▼
ボンネットの上にも雪がかなり積もっている

解説

往復200キロも走ったのであれば、ボンネットは熱くなり、やみかけの雪が積もっているはずがありません。
[jetpack-related-posts]
Leave a Reply

Your email address will not be published. Required fields are marked *

別の問題も見る?

STAGE1

STAGE2

STAGE3

STAGE4

STAGE5

STAGE6

ミュゼ