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「腹には折れた木の枝が突き刺さり…」この死因に対して「私」は車の被害状況のどこに不自然を感じたのでしょうか?

“ 崖の上のガードレールはひん曲がり、衝突の凄まじさを感じさせた。ガードレールには100mに渡ってひっかき傷が出来ており、それは事故車の側面の傷と一致する。
 車はガードレールが破れた端から落下して、地面に叩き付けられたようだ。前部がひしゃげていた。
 そして、運転者はガードレールとの衝突の際の衝撃によって、崖の上の方の木の枝に投げ出されていた。腹には折れた木の枝が突き刺さり、誰の目にもこれが直接の死因だと思えた。
 「そうすると、運転していたのは細野曉之。直接の死因は腹部からの出血死だが、そもそもの原因は自動車の運転を誤ってガードレールに接触、車外に投げ出されたということだな?」
 現場検証をしていてる三鷹部長が言った。
「残念だったな、探偵さん。あんたの追いかけていた男は交通事故死してしまったよ」
「そのようですね」
 私は沈痛な面持ちで答えた。
「細野はシートベルトしてなかったみたいですからねえ。ある程度自業自得ですが、それにしても痛ましい事故ですねえ。運転者の死体、車から50mも離れたところに飛ばされてますからね」
 証拠品を集めていた警官が言う。
 「あ〜あ。車もひどい有様だな。フロントガラスが粉々で、シートも血がべっとり。よっぽどひどい事故だったんだな。車が火を出さなかったのが奇跡だよ、これは」
 へしゃげて半分飛び出たエンジンを見ながら三鷹部長は言う。
「ふうむ。それはおかしいですねえ、警部。
 被害者の腹に刺さっていた木の枝、どの木から折れたのかきちんと調べた方がいいですよ……もしかしたら、事故に見せかけた殺人事件かも知れない」
 私が言うと、三鷹警部は驚いた。
「な? なにを言っているのだね?」”

↑「腹には折れた木の枝が突き刺さり…」この死因に対して「私」は車の被害状況のどこに不自然を感じたのでしょうか?
ヒント1を見る▼
車内で出血するのはおかしいですね… 
これでもまだわからないですか・・・?
答えと解説を見る▼
シートも血がべっとり

解説

衝突で外に投げ出された先で枝に突きさされたのなら、シートに血が付くことはありません。衝突前から出血していたか、同乗者がいたはずです。
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